第5話・ラビット、エンドレス・ワルツ

[前回までのあらすじ]
 夏休み前だけで、様々な女性に声をかけ続けたラビット。
 合計7人の女性に手を出し、実写版ときめきメモリアルを目指すも挫折。
 結局、親しくなった女性は「玉ちゃん」という女性だけだった。
 そんな彼がついにある行動に移る・・・

第6話 ラビット、エンドレス・ワルツ                


 ついにこの日がやってきた。
 ラビットがついに神奈川県人に再び告白する時がきたのだ。
 「再び」と言っても、ラビが勝手に言ってるだけで、神奈川県人本人は告白しているとは思っていなかったのだ。
 だがついに「告白」という言葉を使い、本人に言う時がきた。
 しかし彼には悪い癖があり、いつも何かの詩を引用してはインテリを気取ってしまう。
 海ちゃんも彼の世界にはついていけないものがあるのだが・・・
「彼女の誕生日がそろそろなんだけど、どうしようか海ちゃん」
 ラビットはいつも通りに海ちゃんの部屋で考え込んでいた。
「ったく!自分の部屋で考えなさい」
 相変わらず海ちゃんは不機嫌だった。
「俺さぁ、今日メールで自分でもよくわからん事をだらだらと一時間かけて書いたんだ。それを美穂さん(神奈川県人の本名)に送ったんだけど・・」
「そりゃおめぇ、ストーカーじゃねえか?」
 するどい突っ込みである。
「うん、それは自分でも自覚してるんだけど・・・やっぱり俺ってストーカーだよなあ・・・」
(って、自分でストーカーだと認識しているならやめとけよ)と、海ちゃんは思った。

―それから数日後―

「あれからメールがきたんだけど・・俺もう神奈川県人はあきらめるわ・・やっぱり高嶺の華だったんだよ、彼女は」
 落胆した表情で海ちゃんに語った。
 海ちゃんもそのメールを見みると・・最後の行に「ごめんなさい」の言葉がはっきりと確認できた。
「終わったな・・・バカビット。」
 そういって海ちゃんは本を読み始めた。    
 それからというもの、ラビットは玉ちゃんと今以上に親密な仲になり始める。
 これにより彼の所属する無線部内にもラビットの印象は悪くなった。
 しかし彼はそんなことはものともせず、生きている。

「そんな事してるからダメなんだよ。そういえばあれが原因なんだろうなぁ」
 と海ちゃんはラビと買い物に行った時の事を思い出していた。
 そう、海ちゃんは神奈川県人に嫌われる原因の数々見ていたのだ。
 

[次回予告]
 海ちゃんがふと思い出したラビの数々の嫌われる原因とは?
 ラビの不思議なインテリ振りが発揮されたサッポロファクトリーでの出来事。
 はたしてラビは何をしてきたのだろうか?
 次回 「第6話 ラビット、present for you」にご期待下さい

   ※この物語は事実を元にしたノンフィクションです。

      総監督 海ちゃん



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